|
「旦那ァア!!」 叫ぶ声が聞こえたかと思うとだだだだだと沖田が自分にむかって突進してくるのが見えて銀時は吃驚する。けれどよけることなんてできるはずがなく体痛めるの覚悟で受け止めてやった。とすっ、勢いつけて走ってきた割に軽い音がなって沖田君ってばかっるーい、銀時は思う。 「あぁあ、旦那ぁ…」 そのまんまぎゅううと力いっぱいしがみついてきて沖田は甘い息を吐き出すのと同時にそう言った。そしてんん〜、ぐずるような声をだして絡みつく力を強くさせる。思わず銀時はよわく抱き締め返してしまってそうすると沖田は気持ち良くてたまらないと言う表情をした。 「総悟クン、君ねぇ…」 呆れたようにそう言って銀時はふぅと溜息を吐く。ぎゅうぎゅうひっつかれて身動きもとれやしないいや別にくっつかれて嫌なわけではそりゃもちろんないのだけれど銀時は思った。 「仲直り、しなさい」 「……喧嘩してるわけじゃ、ねぇですァ」 原因は何か銀時は知らなかったけれどもう絶対アイツとセックスしてやんねィ!沖田は数日前そう怒鳴って今と同じように抱きついてきた(きっとこの子抱きつき癖があるのだろうと銀時は思う)。そうだ確かに数日前だった。沖田がセックスをしていないのはたったの数日、なのにもう、この状態なのだ。シたくてたまらなくなっているのが銀時には分かった。昨日も一昨日もこうだった。早く仲直りすれば良いのに、銀時は思う。まだ沖田は若いんだから毎日ヤったってシたりないくらいなんじゃないかって、意地なんてはったって仕方ないんだからって、てゆーかねコレ明日も明後日もその先もされ続けたらね、銀さんがね、…ねぇ。 ふっと、土方の顔が浮かんでこの状態の沖田に相反して土方の方は特に不便を感じることなく生活しているのだろうと言うことに思い当たってしまった。きっとあたっている、そう思うと沖田が可哀想で土方にイラついた。この愛らしく可愛らしい天使ちゃんとセックスできるのがどれほどの幸福なのか分かっているのだろうかいいや分かっていない!思わず銀時は熱くなる。 「旦那、迷惑?」 「迷惑じゃ、ないけど」 ただねぇ、銀時は思う。こんなに体を隙間なく密着されて細い腕敏感な首に這わされて可愛いお顔を至近距離で無理に見せられて、我慢しきれるはずがないあぁ可愛らしいモノをそんなに足に擦りつけてこないで、ねぇ分かってるのかな、銀さんはね、銀さんは。 「君、本当に気付いてないの」 「…何が」 「…」 何がって、そんな無垢な顔で聞かないでってば銀さんのことなんだと思ってるの男なんだよ君の今の欲求解消してあげることができるんだよってゆーか解消させてあげたいってゆーか俺のを解消してくださいってゆーか。 沖田は鈍い子ではないと、銀時は思う。それは色恋沙汰も例外ではなくてきっとどの女が自分のことどう見ているか敏く察知できるだろうと、しかし銀時は例外ならしい。どうも銀時は自分を襲わないだろうと確信しているらしくて安心しきっているようなのだ。銀時は頭が痛かった。挙句に。 「旦那って、土方さんに似てんの」 ズッガーンと、漬け物石のっけられた百倍くらいの痛みが頭に襲ってきた。こんな風にすりすりすりよって甘えてきてくれんのはただの土方のバカヤローの代わり、あ、そう、へぇ…。 きもちいい、そう言って顔すりつけられて本当に気持ち良さそうな顔をしている沖田を見てしまって銀時は思ったあぁねぇ、そんな顔をしないでお願いだから。ねぇ俺はねこんなにも。 END |
| 好きさ好きさ好きさ 060117 |