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心地良く眠っていたら頭蹴られて起こされた。すぐにアイマスク取り上げられて眩しい日差しと不機嫌そうな顔を無理やり見せられる。起きろ、低い声で言われて今度は腹を蹴られた。そんなに強く蹴られた訳ではないけれど息がつまってけほけほと咳き込む。乱暴なんだからって思ってだけれど全然頭にはこなかった。アイマスク返して欲しくて手を伸ばしたらそれを持った手を遠ざけられる。不服そうな顔したら没収だ、ひとこと言ってすぐに土方は踵を返して沖田から離れていってしまった。 まだ覚醒しきれてない寝ぼけた頭をわしわしかきながら沖田はそういえば前もこんな事があったなと思い出す。勤務中に食べてた肉まんとりあげられたり(まだ一口しか食べてなかったのに)、抱き心地が良くて気に入っていた抱きまくらとりあげられたり(これは別に勤務中に使っていた訳ではないのに)、どうも土方は自分に冷たいと、沖田は思う。 バシッ 山崎の前だって言うのに容赦なく平手がとんできて沖田はほんの少しだけ眉を寄せた。山崎がびっくりした顔してこっち見てる。だけど沖田はアレまだこいつこういうのに慣れてなかったっけ、と冷静に思った。こんなんしょっちゅうあるのにって。 「だーかーら、違うっつってんだろお前馬鹿?」 言うのと同時にバシッ、また叩かれる。 「後一回しか言わねぇからよく聞いとけよ」 バシッ、また叩かれて痛くって頭に入らねぇよ、思ったけど沖田は大人しく土方の話を聞いていた。ふんふん、あまり分かっていなかったけど分かったふりして相槌だけうってたらそれが分かったのかまた叩かれる。 「わかってねぇだろお前」 「ちょっと、いてぇよ」 今更の言葉に沖田は心の中で自分に遅い!と突っ込んでみた。だけど別に沖田は冷たくされるのも痛くされるのもちっとも気になっていなくて、山崎が傍にいるから一応建前として言っておいた方が良いかなと思っただけで、本当は沖田は、もっと冷たくしてくれればいいと、思っていた。うっとりと、瞳細めさせるくらい心地良い気分になっていた。 「(つめたくして、もっと、傷つけてよ)」 冷たくされるのが何よりも気持ち良い何よりも感じてしまう。だけれど土方は気づいていないのだろう、自分がこんな淫らな気分になっていること。 「(イけちゃいそうなくらい、)」 感じてんのに。総悟、聞いてんのか?ちろりと視線上げたら冷たい瞳が見えてぞくぞくっとした。 END |
| アコニチン 060216 |