土方はいつだって自分が満足する為なら俺に無茶をさせる。沖田は眉を顰めながら思った。




「…ハァ、…ハァっ…」

くら、っと、眩暈がして沖田は傍にあった電柱に寄りかかった。着慣れていない厚手のコートが動きを鈍くさせている。息が荒い。だけれどぴうぴうと吹く風は冷たく沖田は寒さを強く感じてい凍えてしまいそうだった。手の先は冷たく感覚はない。細い指先がピンク色に痛々しく染まっている。それを沖田はきゅうと握った。はぁ、と息を吹きかける。だけれど体の芯は熱く火照っていた。
沖田はがくんと崩れ落ちそうになる体に必死になって力を入れて立たせていた。強く拳を握り手のひらに爪を立て痛みによって意識を保たせる。このまま力が抜けたら立ち上がれなくなってしまいそうで、そうなったら何をされるか分かったものではない。早く指示されたところに行かなくては、その一心だった。

「アぁッ…」

けれども歩こうと思って体を動かしたらスッ、と、電柱にペニスがこすれてしまった。全身に一瞬ビリリと電流が走り抜ける。眉を寄せてそれに耐えようとしたけれどもすでに快楽に犯されていた体は1つの刺激を幾重にも増して沖田の体を伝った。甘い快楽、沖田の大好きな。欲望が先走るのを我慢できなくて、気がついたら自然に腰が電柱にペニスを押し付けるように動いていた。

「ァっ、あ、あっ」

得られる刺激にくぅ、と、沖田は耐え切れないような声を出す。すぐにペニスに汁が滲んだ。ペニスは今、何の苦労もなく触れることができるような状態になっている。コートの下、沖田は全裸だった。土方の命令で、だ。沖田は何も考える事をせずにただ体がおもむくままにぷち、とペニスに近いところのボタンをはずした。そこから手を入れペニスに触れる。熱を持ち始めたソコに凍えた手はあまりにひやっこくて、だけれどその冷たさが腰が砕けるほど甘美だった。夢中になって沖田はペニスを扱いた。だけどすぐにそんな刺激だけじゃ物足りなくなる。いつも土方のあのあまりに上手い絶妙な指遣いをふんだんに与えられている沖田のペニスは拙い自分の手淫では満足なんてとてもじゃないができやしなかったのだ。沖田は苦しそうに眉を寄せてハァハァと乱れた息をくり返す。そして瞳を伏せて、ボタンを外して作ったコートの穴からペニスを取りだしてきた。それを電柱に直接擦り付ける。

「アッ、あぁっ、んっ」

思わぬ快楽が得られて沖田はそれを続けた。どんだけ自分がはしたない格好をしているか分かっている。ほぼ全身を包んでいるコートからペニスだけがひょっこりと出ているそのまぬけな格好は考えたくないほど恥ずかしい。だけれど少し考えるだけではずかしくってたまらないと思いながら感じている自分がいるのに沖田は気づいていた。

「うっ、ん、っ…あっ、あぁ」

電柱に抱きつくような形で激しく腰を上下に動かしてペニスを擦り付ける。少し痛いくらいの刺激と冷たく固い電柱の感触があんまりに心地良くてやめられなくなってしまう。沖田はまるで愛しい人に縋りついているかのように、ほっぺたも電柱にとくっつけてうっとりと瞳を閉じた。イけれる、思った瞬間だった。全く驚くほどにこの人はタイミングが良いいや沖田にとっては、悪い。

「何してんの?」
「あっ…」

ぐいっと、肩を物凄い力で引かれて電柱から引き剥がされてしまった。一気に快感をすべて奪われてしまった沖田は喪失感に泣きそうに顔を歪める。だけれどすぐに快楽に犯されていた脳が冷静さも取り戻してきて、ふっと寒気がした。どっくんっ、と心臓が痛いほどにはねる。朦朧とした意識の中でも分かる、土方の、声だった。
それは、その時沖田が感じたのは、確かに恐怖だった。土方の命令に背いてこんなところで自慰をして、厳しく戒められるに決まっているいたぶられるに決まっている、だけれど土方にそうされる事を考えるとそれだけで余韻を残してほんの僅かに火照っていただけの体に一気に熱がどっとわいたのを感じた。瞳を伏せてさも怯えているように睫を震わせながら沖田はほんの僅かにだけ期待もしていた。
そのまま沖田は黙って唇を噛む。そうしているとコートからはしたなく濡れたペニスが露出しているのが土方の目に晒されそして沖田の瞳にも入った。

「あっ、や…っ」

慌てて沖田はボタンを閉めて隠そうとしたのだけれどその手を引っつかまれる。手首を痛いほどに強く握られた。

「ひじかたさん…」

声が震えた、だって、やっぱり怖い。土方には自分をどうする事だってできるのだから。どんだけ痛いことでもどんだけ恥ずかしいことでも沖田は無理やりそれをされる。何でも土方の思う通りになってしまう。

「お前さァ、俺の言うこときけれない訳?」
「や、…」

違うんでさァ!、言おうと思ったのだけれどそう続けることはできなかった。ガツンッと、頭を押されて電柱にぶつけられた。そのまんま後頭部を押さえつけられる。腕はもう1度電柱に抱きつくようにさせられてそのまま両手首を1つに括られた。もうここから、自分の意思で動くことはできない。

「俺の言ったこと忘れたのか?」
「すいやせん、ひじかたさ、アっ…!」

長いコートの裾まくられて尻をあらわにされた。腰の紐を解かれて裾を巻き込んでもう一度括られる。ぎゅう、ときつく縛られて尻を出したままの格好にさせられた。

「何勝手にサカってんだ」
「だって…ヒ、ァア!」

にゅるん、と尻から垂れていた紐を一気にひっぱられてローターが引きずり出される。このローターも沖田を今まで苦しめていた原因のひとつだ。ヴヴヴと微かに動いては沖田の快楽を煽っていた。けれどもそれがナカにあることに慣れてしまっていたアナルは今、刺激を欲してヒクンヒクンとはしたなく淫らに収縮をくり返している。それを、これ以上ないほど間近で土方に見られた。恥ずかしくて体が震える。

「や、見ないで…、っ!!」

言った瞬間ばちんっと大きな音がたつほど尻を強くぶたれた。痛くてそのまま大人しくしていたら後ろでかちゃかちゃとベルトを外す音が聞こえてきあ、もらえる、思ったら体がふるりと震えた。ローターをずっと挿れられてたとはいえ土方のと比べれば何回りも小さいローターだ、沖田のアナルはほんの小さな物の進入しか許していない状態だったけれどもその小さい入り口をかきわけてペニスが入ってくる感覚が沖田は好きだった。土方には、絶対に内緒だけれど。してもらえなくなるから。

「うっ、ンあァ!」

ぎゅうと腰掴まれてペニスがあてられた。すぐに先っぽがナカに押し入れられてぞくぞくとする。痛みはもちろんあった。軋むような激しい痛み、体が強張る。だけれど、確かに強張った体、小さく痛みを訴える沖田に構わずに土方はシラッとした顔でペニスを奥深くへとどんどんすすめていく。

「ン、うっ、…う、」

痛くて涙が滲んだ。辛くて苦しくてもぞもぞと体をゆらす。瞬間ずくん、と、強くペニスをあてられた。あっ、沖田は思った。痛みが快楽に変わる瞬間だった。バレないように沖田は電柱に顔を押し付けて恍惚とした表情を隠す。

「あっ、あっ、あんっ…!」

気持ち良さにうっとりとしていたら土方の手がペニスに触れた。あの激しく甘く辛い刺激を与えられるのかと思ったら、電柱のギザギザになってる部分へそれをあてられた。そしてあろうことかそれを上下に擦られる。

「ひィっ、いっ、たイ!痛い!ちょ、…あっ、アッ!」

擦れて皮がむけペニスに血が滲んだ。流石に激痛だった。気持ち良いなんて言ってられないほどの。当たり前だ、普通の肌でも擦りつけられたら痛いのに、一層敏感なペニスへそんなことされたらいくら沖田でも痛いに決まっている。それでも沖田は暫く我慢すればやめてもらえるだろうと耐えたが土方はピストンをしながらずっとペニスもいたぶり続けた。

「やァっ、も、ァやあっ!!ゆるして…やっ!や、ごめっ、なさっ…」

後ろからも乱暴に突かれてそれだけでも正気を保ってられないのに、前もそんなに激しく責められたらくるってしまう。土方は尖がっているそこへ擦りつけながら自分の手でも微妙にペニスを揉んでおりそれが気持ち良くて何がなんだか分からなくなってきた。おまけに揉むのと同時にギュウと時折強く握られるものだから、達することもできない。

「いやぁっ、やっ、痛い!いた…やァ!」

こんなことになるのなら、少しの快楽に堕落せずちゃんと土方の言うことを聞いておくのだったと後悔をする。ローター尻にぶっこまれて丸裸にむかれてコート一枚だけ着せられて、コンビニへ煙草買いに行けって、ただの土方の気まぐれ。だけどちゃんと言うこと聞かないとどんなめに合わされるか、ちゃんと分かっていたはずなのに。
激痛で朦朧とする意識の中で沖田は思う。あぁだけど、きっとまた今度も土方の命令に背いてしまうのだろうだってこうやって土方の手の内で踊っていられるのが、本当は、大好きだから。


END

 

  い服従 060304