「四つん這いになれよ」
「………」

低く言った土方に、沖田は一瞬黙り込みそしてチラリと土方の方を見た。手に、長い物差しを持っている。そして持っている手と反対の手のひらをパシパシと軽く打ち沖田を威嚇していた。山崎が設計図か何かを作るのに使っていたソレは今沖田を怖がらせるもの以外の何ものでもなくて。あれで打たれると痛いんだよなァと沖田は心を落ち着かせるように無理やり冷静にそう思った。

「はやく、なれ」
「………」

そう言ったかと思ったら土方が沖田の太ももをものさしでベシリと打った。袴の上からだったし土方もそう力を入れてなかったからか余り痛くはなかったが土方の機嫌次第でどれほどにでも痛くできる事を沖田は知っている。黙り込んだままのろのろと沖田は四つん這いの姿勢になった。

「あっ…」

なった途端、土方が後ろに回りシュルルと着物の結い目を解いた。ぐいと袴を下に下ろされれば真っ白な足と下着が露になる。

「ひじか、っヒッ、…!」

名前を呼ぼうとしたらス、とものさしで太ももを撫でられゾクリとした。

「喋るな、打つぞ」
「………」

ものさしで撫でられながら言われ沖田は息を潜める。ツと、太ももを撫でていたものさしが尻にまでのびてき沖田はピクと少し震えた。その内尻の割れ目の奥、睾丸の方にまでものさしの先がき、高い声が出そうなのを唇を噛んで抑える。

「はぁっ、ハァ、ッ…」

ぬるくねっとりとしたイヤな刺激に沖田は荒い息を繰り返した。いつ、ものさしが振り上げられて自分の肌を痛めつけるか分からない。スリスリと睾丸やペニスの辺りを執拗に撫でてくる土方に少しばかりの恐怖を感じる。尻を打たれるのならまだ、良い。しかしもしペニスを打たれたら。過去に何度かその激痛を経験している沖田は想像しただけで眉を寄せた。

「ァあっ、」

不意にぐ、と、ものさしの先。尖がっているところでペニスを押された。鋭い痛みに沖田は顔を顰め低く呻く。眉を寄せ今にも涙を零してしまいそうな沖田にけれど土方はなおも強く押さえつけた。

「う、ァ、あっ、いた、ッ、…ァアアッ!」

バシンッと、くぐもった音が鳴りペニスに激痛が走った。思わず手と足から力が抜け四つん這いの姿勢を崩したら先ほどより強く、次は腿を打たれる。

「クッ、ァウウッ」
「喋ったら打つっつっただろ」

腿とペニスを押さえて涙を堪える沖田を見下ろしながら、土方が言った。

「ごめ、っ、土方さ、ごめん、なさっ…」

冷たく見下ろしてくる土方に堪らなくなってポロと涙を一筋流しながら沖田が哀願する。土方はものさしを床に置くと沖田の柔らかな髪を掴み俯く沖田の顔をぐいと強引に上げた。その顔は今にも泣き出しそうで。土方は髪を掴む手に力を入れた。そしてもう一方の手で太ももをするりと撫でる。

「ァアッ」

先ほど打ったところを撫でられ何とも言えぬ感覚がゾクゾクと身体を走り沖田は身体を捩じらせた。手の平全体で揉むように撫でてやれば沖田は甘い声を口から漏らし続ける。土方は除々に撫でる場所を上へとずらしていった。太ももから尻へそして尻から、。

「や、土方さッ、」

土方の大きな手の平がペニスに触れる一瞬前。沖田はつい声をあげてしまった。その途端ビシリとまたいつの間にか持たれていた物差しで太ももを打たれる。く、と呻き声を上げて涙を抑えた。次に手の平がペニスに触れられたが沖田はもう何も言わなかった。

「ア、んんっ…、ン」

土方の手が荒く沖田のペニスを揉む。その雑な愛撫はけれども沖田が最も感じる触り方だった。時々ギュウと握り込まれそれがとんでもなく痛いのだがその痛みが癖になるほど悦いのだ。

「ハァッ、ァアん、…ん、ひじかたさ、ッ」

次第に焦れったそうに腰を揺らせ始める沖田に土方が意地悪く笑ってみせた。

その内沖田は強請りだす。もっと触って激しく触って打って叩いて殴ってと。そう躾けた。土方、が。例えればミルクのように真っ白で純粋できらきらと輝いていた幼い沖田に。土方がそう、刷り込んだ。少し身体に触れただけでピクリと反応するように。痛みすらも、快楽に変えてしまうように。


END


鞭でもよかったのだけどね

 悪魔のき 041127