ピンポンと、チャイム音がなった。だけれども銀時は動かなかった。何してるかって言ったらソファに寝転がってだらだらジャンプ読んでいる。ピンポン、もう一度ならされただけれどやはり銀時が動く気配はない。寒いしだるいので客なんて相手にしていられないと思ったからだ。しかしその次にガンガンガンッとドアが強く叩かれて旦那ァー!声が聞こえた途端銀時はすぐさまソファを離れていた。

急いでドア開けて見えたのは、銀時の予想通り真選組1番隊隊長沖田総悟。銀時のテンションが一気にあがる。だけれど可愛い来客者沖田が、ドアを開けてあれどーしたのこの寒い中来てくれたの?かわいいねぇいいこだねぇ、滅多にしない甘い声して銀時が言ったのを遮って言った言葉はお腹すいた、ただ一言だけだった。





「あのねぇ沖田君ここは喫茶店じゃないんだよ」

お腹すいた、一言だけそう言われて、銀時は流石に図太さに呆れて何もいえないでいた。だけれどお腹すいたお腹すいた、繰り返しそれだけ言ってきゅるるとお腹ならしながらあの目で見られてしまったら、追い返せるはずがない。

「まぁ喫茶店にしてもいいけどね、たべものと引き換えにお金渡してくれてもいいけどね、まぁお金じゃなくって違うもの渡してくれてもいいけどねからだとかね」
「やらしぃ喫茶店じゃなぃですかィ」

言い返す言葉なくって冷蔵庫あさりながら何がすき何が食べたい?聞いたら何でもって答えられてそれが1番困るんだけどなんて主婦みたいなこと思った。ろくなもの入ってないけどとりあえずオムライスくらいなら作れそうだ。あっ、でも飯残ってたかな〜確かめようと炊飯器の方へ行ったら沖田がちょこちょことついてきた。1人分ほど残っているのを確認してからまた冷蔵庫の方に行って野菜とりだす。そうすると沖田がまたついてきた。コンロの方へ行くとまたついてくる。沖田は、銀時が動くたびにちょこちょこついてまわってきた。かっわいいなぁこんなんいつも家にいたら和むよなぁ、思ったらいつも一緒にいるだろう憎いアンチキョウの顔が浮かんだ。

「土方クンはさぁ、」
「なぁに?」
「お腹空かせた君に何にもしてくれないの?」
「……」
「ん?」
「…うーん、」

何でそこで悩むの!?ざくざく野菜切りながら、ツッコミは心の中で。

「…なんで、土方さんが出てくるんですかィ」
「え…、」

そう言った沖田がちょっと怒ったように見えたものだから銀時は少しあせった。別に怒らせたって何がどうなる訳でもないのに妙に真剣にあせっている自分が笑える。

「なんとなく?セットって、感じがするもん、アンタら」

ふうん、気の無さそうな返事して沖田はぼそぼそと喋りだした。

「土方さんは、何にもしてくれないわけじゃねぇけど、…」
「なに?」
「旦那だって何かしてくれるでしょう」
「…」

どーゆー意味!?銀さん頭悪いから分からない!深く聞きたかったけれどどうにも深い意味が隠されていそうでそこまで知りたくない銀時は聞くことができなかった。銀時が黙ったら沖田がねぇねぇと話かけてきた。野菜切るのじょうずですねぇって。あぁもう可愛いったらねぇんです。いつもは料理なんて食えりゃいいんだよと適当にやるのが銀時流だったけれども今日は違う精一杯手間暇かけて沖田がおいしいって言ってくれるように頑張った。






「はい、ケチャップ」
「…?なに」
「好きなの描いて」
「…」

出来上がったのはなんとも美味しそうなオムライス。それに沖田はケチャップを受け取るとすぐに描き始めた。何の迷いもなく「土万死ね」。…棒が1本足りないよ何だよ土万って何て読むんだよつちまんですかいやらしいなんかいやらしい!、心の中でツッコミつつ銀時は黙ってシュッとオムライスの上にはしをすべらせてかかれた文字を消した。えーー何すんでィ俺の力作を!沖田が叫ぶ。力作って、力作ってなんですか、確かに上手いこと恨み込められてたけど、リアル感あったけど!

「土方クンのこと書くのは禁止です」
「なんで?」
「面白くないから。銀さんが作ったんだよコレ!」

あぁ、そうか。ホントに分かったのかどうか銀時には分からないが沖田がぽつりと呟いて、うーんと少し悩んだ。それから沖田が描いたのは。

「LOVE」

銀時が心の中で読んだのと同時に沖田が言った。顔を見たらにっこりと笑っている。

「(俺が!?土方が!?)」

ふと、考える。

「(土方のこと書くのは禁止っつったんだから…)」


「(俺のこと!?)」

M A Z I D E !



END

13巻で空知先生が銀さんは器用なので料理もできるって言ってたのに萌えた記念
いやあの…
何ヶ月前の話ですか?(きいちゃったー) 

 弱伝説 070513