ただでさえ慣れないデスクワークしててイライラしてたっつーのにだ。お茶持ってきた山崎があぁねぇそういえばって何でもないことのように言ってくるから。

「副長、結婚するんですよね」
「へぇー」

何でもないように返事して一呼吸置いてから、えっ!?って、思った。

「は!?結婚!?マジで?」
「え、知らなかったんですか」

あ、そうなんだ、へぇー…って思って、だけれどもアレ?俺達って付き合ってんじゃなかったっけ…つってもまぁさぁ、セックスしてただけ、なの?でもアイツ好きっつったじゃん、他の女とも別れたっつってたしまぁ別に良いけど?は?でもアイツさ、あんだけ俺の体痛めつけといて今更?あの火傷の痕どぉしてくれんだよいやいや別にそんなんいいけどさ、アレだけ好き放題毎晩ヤっといてっつぅか昨日だってアンタ何してくれたよ、ギリッギリのSMプレイしやがってハ!?結婚!?

「っざけんな!」
「えっ…」

沖田が考えてた時間、約5秒。山崎があのぉぉって声かけようとした瞬間沖田はそう言って立ち上がったと思ったらダッシュで部屋から出て行った。残された山崎はああああああああって一瞬思ってすぐさま追いかける。けれども、ほんの一秒経つか経たないかの間だったのに沖田の姿はもうなくってやべぇええって顔を青褪めさせた。





「土方テメェコノヤロォ」

バキィッと突如破壊されたドアに土方はびっくりして咥えていた煙草を落っことした。沖田は冷えた瞳で部屋に入っていくと、その落とされた煙草を拾う。オイこら吸うなよってすぐ奪い取られそうになったけれどもそうはさせない。

「ご結婚おめでとうございます。俺からのお祝いです」
「ええええ何!?なんなの!?」

そう言って、沖田が目ん玉に煙草を近づけてきたものだから慌てて土方は手首を引っ掴む。何の冗談だ!ってキレようとして気付いた。目がマジだ!ヤバイ!殺られる!土方が顔引きつらせたのと同時に破壊されたドアから山崎の声が響いた。

「すいまっせええええん!!」

そして、沖田と土方の横に山崎の見事なスライディング土下座が決まった。

「お、…沖田隊長」
「あ?何?テメェは下がってな」
「…きょうはなんのひ?」
「殺すぞ」
「正解は…エイプリルフールです〜」
「…」
「…」

土方は、その一言で全てを理解した。沖田は、一瞬固まった。が、次の瞬間山崎をぶん殴っていた。吹っ飛んで壁に激突した山崎にゆっくり近づいていって腹踏んづけて上から見下す。

「オイ、テメェ良い度胸してんじゃん」
「すいませんすいませんすいません罰ゲームだったんですごめんなさい!」
「おいおい…そんな怒んなって。オラ、もう山崎はいいからあっち行っとけ」

沖田のSッ気が出る!と、そうなったら手ぇつけらんねぇ!と、いつもボコボコにしてる自分を棚に上げて土方が山崎を逃がしてやる。ってゆーか本音は沖田と2人きりになりたかっただけなのだが。そして2人きりになりたくない沖田は山崎と一緒に部屋を出て行こうとするがそうはいかなかった。

「俺が結婚すんのヤなんだ?」
「ハ?俺は相手の人がアンタのSMプレイに耐えられないだろうなーって思って同情しただけですけどォ」
「まぁまぁここまできて意地はんなって」
「ハ?うぬぼれてんじゃねーよばーかマジで目ぇ潰すぞ」

ふいっとそっぽ向くけど誤魔化せられない。ああああちくしょう!ってえりぱいるふーるのばかやろぉって沖田は思った。




END

結婚ネタは凶器 

ナイフ 080401