太い蝋燭を無理に挿れられたアナルがズキズキと痛み沖田は顔を顰めていた。頭より上の位置で吊り上げられている手首も痺れるように、痛い。堪え切れず沖田は低く呻いた。泣き出したい気持ちを抑えて唇を強く噛む。そして目の前で薄く笑いながら自分を見下ろしている土方を睨むように見上げた。けれど見えた余りに憎たらしい顔にすぐ顔を逸らす。眉を寄せ何処を見たらいいのか分からず床を睨むように見ていたら剥き出しだった背中に急に鞭がとんだ。

「アぁ、っ…」

ビシッと肌が裂ける程強く打たれ悲痛の声を漏らす沖田。不意をついたその打撃はじりじりと焼け付くように痛んだ。零れ落ちそうになった涙を瞳を大きく開く事でどうにか止め俯く。けれど鞭を顎にあてられそのままぐいと上を向けさせられた。

「………」
「イイ、顔だな」
「……っ」

そう言われた後ピシリと軽く鞭で頬を打たれた。その反動でまた土方から顔がそむけられる。そのまま沖田は目線だけ土方の方へやった。そうすると自然と土方を睨む形になってしまいそれが気に障ったのか先ほど打たれたところと同じところを先ほどより強く打たれた。

「アアっ」

流石に声を我慢する事が出来ず沖田は眉を寄せ唇から悲鳴を漏らす。反射的に手を背中にやろうとしけれど縛られてる為勢いよく引いた事によって縄の締め付けがキツくなり鈍い痛みを感じただけだった。うぅ、と呻きながら痛みを堪える沖田にけれど鞭は一打では終わらなかった。ビシビシと強い打撃が続けて何度も沖田の背を襲った。

「アッ!ひじか、た、さァっ、ぁアっ、っ!つっ、イタ、やめ、いやっ…」

火のついたような激痛にただみっともなく喘ぐ事しかできない沖田。一生懸命我慢していた涙はしかし鞭の嵐に呆気なくポロポロと沖田の瞳から零れ落ちた。けれど沖田の泣く姿に余計欲を煽られたのか鞭を打つ力は強くなる一方で。恥も外聞も捨て泣き喚く沖田にけれど土方はなかなか打つのをやめてくれはしなかった。

数十打ほど打たれやっと終わった鞭打ちに沖田は息を荒げながら心の中で安堵の溜息を吐く。けれど土方がライターを懐から取出した途端顔色が変わった。カチと音がしライターに小さな火がつく。それと同時にビクリと沖田の身体がはねた。土方が、沖田の背後に回る。何をされるのかなどと聞かなくても、分かる。蝋燭が挿れられているアナルがピクリと動いた。

「いや…」

沖田が小さな声で呟くように言った。

「いやっ!いや、土方さん…やめて…」

震える声で懇願するように言う沖田にけれど土方の手は止まらなかった。弱弱しい沖田の姿を見せられる度自分のサディスティックな性欲が増していくのが土方自身分かった。可哀想だと思う毎にもっと、可哀想な事をしてしまいたくなってしまう。矛盾した心情はけれど面白いほどに土方の気持ちを昂ぶらせた。恐ろしいほど冷徹に沖田を虐げる自分がいる裏側で燃えつくように熱く高まっていく感情が自分の中に存在する事を土方は否めなかった。

「だめ…いや、っ」

沖田の静止の声も虚しくライターについた火は沖田のアナルに挿入されている蝋燭へと移された。

「アッ…」

まだ熱いはずはないのだけれど火の熱さがアナルの奥の方まで蝋燭を伝って入り込んできたように感じられ沖田が呻いた。沖田の身体がふるふると震えているのが土方にも見ただけで分かる。けれども全くと言っていいほど同情と言う感情は湧いてこなかった。

小さい頃から躾けてきた沖田の敏感な身体は面白いほどに何をしても土方が悦ぶ反応を返してくれる。艶やかな嬌声と眩暈のしそうなほど色っぽい媚態は余りにも呆気なく土方の理性を奪う。理性を無くした土方は容赦がない。除々に過激になっていく土方の抱き方を沖田は、怖くも思っていた。けれども元々マゾ気質なのかしっかりと感じてしまっているのが恥ずかしい。今も、予め紐で拘束されていたペニスはしっかりと勃起していた。鞭で打たれて、確かに感じてしまっていたのだ。勃起したペニスを隠すように膝を動かしたが隠す事は出来ず気付いた土方に嘲笑されただけだった。


「ァアツッ…!」

その内蝋が炎で溶け沖田の肌に当たった。何度も味わった事のある熱さはけれど決して慣れるものではなくみっともなく大声をあげてしまう。激痛の後にちくちくとした痛みが続き漸く痛みが治まった頃にまた蝋が落ちてきた。

「ヒァアッ…っ…いた、…いたい…いや、土方さん…」

また滲んできた涙をそのままに土方を見上げ強請るように甘い声を出す。媚を売るのは嫌いだがこの激痛から逃れられるのならどんなに惨めな事でもできる気がした。

「おねがい…とって、ぁ、アアっ!」

おねがい、と言った途端背中に手をあてられて、何をされるのかと思えば蝋燭をもっと奥の方まで挿れられた。相当な太さなソレは挿れられるだけで可也の痛みを催すのに溶け始めた熱い蝋がアナルの中にまで入ってきたのだから堪ったものではない。沖田は余りの熱さに一瞬気が遠のいた。このまま気絶してしまえれば良い、と、沖田は思う。けれどもバシッと強く太ももを平手で張られて気を失う事さえ沖田にはできなかった。どうせ気を失っても無理矢理起こされるのだけれど。せめて上半身を寝かせられたら楽だと思うのだけれども吊り上げられている腕が邪魔で、できない。

「ぁあっ、ひじかたさ、…っおねが、アッ!アツッ、ア!」

蝋が見る間に縮んでいきアナルと炎の距離も縮まる。どんどんと熱さが増してくる。我慢なんて、できるはずがなかった。みっともなく足掻いて、出来うる限りの哀願を土方に請う。けれども沖田の哀訴が土方に通るはずもなくて。

数分後、沖田は今まで感じた事のないほどの痛みを味わったのだった。


END


2005年初の小説がこれか… 

 ちちろ 050109