沖田が土方の家に着いたのが午後8時頃。土方が自分の家に帰ってきたのは午後11時を半分以上過ぎた頃だった。残業だとは聞いていたがあんまりにも遅いお帰りに沖田は土方が帰ってくるまでの3時間半もの時間を弄ばしていた。土方の家に持ってきて置いて来っぱなしだったプレステを繋げてプレイするがもうしまくったそのゲームは暇を潰してはくれなくて。他に何か面白いものはないかと思い辺りを見回してみたが家具が置かれている以外余計な物は一切ないその部屋は沖田の暇を解消してくれるような物は見つからなかった。何かする事を諦めて沖田はソファに横になる。
退屈をしながらけれども待っていた沖田にしかし帰ってきた土方は沖田が思っていた以上に不機嫌だったのでやっぱりやめておいた方が良かったかなと沖田は一瞬、思った。




「土方さんおっせー!何してたんですかィ女ですかィ」
「……アホか」

内緒で来たものだから、土方は玄関のドアを開けて出てきた沖田に少し驚いて、そして呆れたように溜息を吐いた。それから靴を脱ぐと土方は少しの間沖田を見てそれからすぐに視線を離した。その視線が少し自分を鬱陶しく思っていそうな視線で沖田は内心少し、傷つく。



けれどもめげずにとことことリビングに行く土方を追いかけて話しかけた。

「ほらビール冷やしておきましたぜィ。一緒に呑みましょーや」
「お前まだ未成年だろ酒呑むなっていつも言ってんだろーが」

いつもより低い声でそう言われて沖田の唇が尖る。

「土方さん機嫌わっる」
「残業で疲れてんだよ」
「うわ、しかもすっげタバコくさい。近寄んないでくだせぇね」
「じゃあ出てけ」
「なんですかィ愛しの恋人がわざわざ来てやったっていうのに」
「バカヤローどうせまた親父さんと喧嘩でもしたんだろ。俺ん家を宿代わりにしてんじゃねぇよガキは家に帰れ!」

乱暴な物言い少しむ、として沖田は半ば試すように、土方に言った。

「…追い出していーんですかィ?俺どうせ家には帰んないですぜィ。外プラプラしてたら変なオヤジにケツ掘られるかも」
「あぁあぁ掘られてこい掘られてこい。そんでちょっとは色気でも身につけてこい。お前とセックスしてっと骨当たって萎えるんだよ」
「………」

その土方の言いように沖田は怒って無言で土方を睨んだ。きつく土方を睨み上げながら、けれども傷ついたのだろうか、眉を寄せている沖田を泣きそうだと土方は思う。実は土方は沖田の泣きそうな顔が一番、好きだった。ふっと先ほどまで疲れで苛立っていた感情が消え次に出てきたのは欲望だった。沖田を犯したいと、いう。
しかしそのまま黙っていると沖田も何も言わないままぷい、と顔を横に向けた。そして椅子の上に置いてあった学生かばんをひったくるようにしてとり土方に向かってべーと舌を出す。

ガキ、心の中で呟いた土方はけれどもそのままスタスタと玄関に向かって歩き出す沖田の腕を掴んだ。

「…なんですかィ。俺は今から土方さんの望み通りケツ掘られてきて少しでも色気身につけてきま、っンンッ!!」

そして可愛くない事を言う口を塞いでやる。逃げようとする頭を強く掴んで激しく口腔を貪ってやった。暫く掘ってやるとガクンッと沖田の膝が折れて支えようとしたが少し遅くてそのまま床に倒れ込む。沖田の頭が床にガツンッと大きな音を立てて当たり沖田が痛そうに顔を顰めたけれども土方は構いはしなかった。ただ、舌を絡めて歯列をいやらしく舐めまわし性感を高めていった。



「ハァッ、はぁっ、…っなにするんですかィいきなり…!」
「……」
「な、なに怒ってんでさァ…」
「……」
「掘られれば良いって言ったのそっちだろィ!」
「………」
「なんでぇ、人が、せっかく、…土方さんが疲れてるだろうからって、来てやったのに…」
「………」
「土方さんなんて…」

黙ったままの土方を怒っていると思った沖田は場が静かになるのが怖くて兎に角喋りまくった。けれども余計な事まで口を出てしまい口篭る。恐れていた沈黙が場を包み沖田は土方を見ていられなくて顔を横に背けた。

暫くすると土方は何にも言わないまま、脇腹に触れてきた。土方が何を思っているのか沖田には分からなかったけれども抵抗はしなかった。脇腹からススと胸へと大きな手の平が移っていき敏感な乳首に触れられてビクンッと沖田の身体がはねる。そのまま快楽に流されそうになりつつしかしはねた事により背中が床に当たりその冷たさと堅さを感じた沖田は言った。

「ね、ひじかたさん…ここですると背中、痛くなっちまうから、っ」
「……」
「ベッド、行きやしょうよ…、ね?」
「……」
「ここじゃいやだ…」
「……」
「ねぇっ!土方さん…?聞いて、アンッ!」

ツン、と乳首を弾かれて沖田は甘い声を出してしまう。土方は何にも答えないままシュ、とネクタイに手をかけた。

「(…あッ)」

長い指がネクタイに絡まって結び目が解けていく様を沖田はじっと食い入るように見つめていた。その仕草に不覚にも見惚れてしまって沖田は顔を赤くする。しかし外したネクタイを土方が自分の手の方に持っていくのを見て沖田は焦ったように声を出した。

「やっ、土方さっ…」
「…」
「しばっちゃ、やだ…」

緩く抵抗するけれども土方は聞き入れてはくれなくて。ギュ、と少し強めに縛られる。その痛みと不自由になった両手に少し顔を顰めながらけれどもまだネクタイに土方の温もりが残っているような気がして沖田は自分の身体が火照りだすのを感じた。自身が反応してきてズボンの上からでも分かるほど膨らんでしまう。それをツン、と土方に指で弾かれたものだから沖田は一際高い声を上げてしまった。

「縛られただけで勃ててんのかよ」
「……っ」

詰られるように言われて沖田は黙る。しかし次に耳の近くで可愛いなと言われてピクンと身体がはねた。怖くて見れなかった土方の顔を恐る恐ると見てみると意地悪く、だが、笑っていて。どうやら怒ってはいなかったようで沖田はホっと息を吐く。そして大人しく今度こそ快楽に身を任せた。









何回ペニスを突っ込まれたのか。数えるのを途中でやめざるを得なくなるほど荒く抱かれた沖田はハァと息を吐き寝たまま髪をかきあげた。
大丈夫かという土方の声にもうダメと答え目を閉じる。そうすると土方が抱き上げてベッドまで運んでくれた。そして腕まくらをせがむと少し面倒くさがりながらも腕を差し出してくれて沖田はへへと嬉しそうに笑う。その顔を可愛いと思いながら見、土方は色素の薄い柔らかな髪を優しく撫ぜてボソと呟くように小さく言った。

「…悪かったな、乱暴に抱いて」
「べつに気にしてないでさァいつもの事だろィ」
「……」

ニコ、と笑いながら別に沖田としては嫌味として言ったつもりではなかったのだろうがそうともとれる言葉に土方は言い返す言葉がなく黙った。クスと笑ってそれにと沖田は付け加える。

「そのためにきたんだし」
「……どういう意味だ?」
「土方さん残業続きだったでしょ?疲れてるだろうなって思って、ストレス発散させてあげにきたんでさァ」
「……」

可愛い愛しい、そう思ってもう一度抱きたくなったのを抑えて土方はぎゅと沖田を抱き締めた。


END


癒し系総悟クン 

 アンァンテリブル 050311