沖田は布団の中に入ってもう30分も経つというのに寝付けないでいた。ころ、と寝返りをうち小さく溜息を吐く。枕元にある時計を目だけやって見てみるともう1時前だった。明日もいつも通り6時には起きないといけないと言うのに、寝付けない。
ふう、ともう一度沖田は溜息を吐き先ほどからしようかどうか迷っていた事をついにやってしまおうと、決心した。やはり眠れない夜はアレに限る。そう思い沖田は細い小さな手を服の間に潜り込ませた。そしてそろ、とペニスへと手を添える。瞬間ピクンと身体がはねた。
いやらしい快楽が身体を駆け抜けて、ぼんやりとする頭の中に浮かんできたのは、土方の顔だった。
土方の顔が意地悪そうに笑うのを想像して沖田は自分の快楽が煽られるのを感じる。あの少し自分を馬鹿にしているような感じの表情が、沖田は好きなのだ。


その後は土方の事を想像して夢中になってただひたすら自身を扱き性感を高めた。今日は朝でこぴんをされた。見回り中サボろうとしたら頭を叩かれた。そんな出来事が沖田の快楽を増幅させるのだ。

ところで、土方は山崎なんかはボコボコ殴ったり蹴ったりする癖に沖田にそう言った事はしなかった。沖田はいつも山崎が羨ましいと思っていた。あの大きな拳で殴られたら、どんなに良いか。あの長い足で思い切り蹴られたら、どんなに満たされるか。

暇な時、沖田はいつもうっとりと土方に殴られる事や蹴られる事を思い描いていた。しかしながら拳で殴られるのも良いが沖田は平手でパァンと強く高い音を立てさせながら叩かれたいと、一番強く思っていた。燃えるように痛む頬を土方に与えられたらどんなに良いか、沖田は土方の隣で、土方の手の平を見ながら、そんな事ばかりを思っていた。

土方に思い切り叩かれるとこを頭に描いてみたらビクリと大きく身体が仰け反った。身体を走り抜けた快感に沖田は高い声を上げる。自身もピクピクと小さく震え硬度を増した。それにグ、と爪を立て感じた鋭い痛みにけれど沖田はしっかりと感じていた。トロ、と亀頭の先から蜜が溢れ出る。口から出た声は苦痛の呻きではなく甘い嬌声だった。

「ハァッ、ハァッ…ぁ!あっ!アぁっ…」

爪を立てたままグリグリと強く自身を刺激しエクスタシーを促す。

「ひじ、かたさァんっ、あ!ぁあンっひじ、かたさっ、ンンッ!」

愛しい名前を呼びながら強く自身を擦る。ぐに、と強く握り締めながら擦ったら沖田は耐えられずイってしまった。イく一瞬浮かんできたのは土方の、顔。ビクビクンッと身体が大きくはねた。

「ハァッはぁっ…はぁっ…」


汗で頬に張り付いた髪をかきあげ沖田は小さく息を吐く。土方をズリネタにしてしまった後ろめたさとけれど愛しさを感じて口のはしを上げて薄く笑った。そして笑みを浮かべたまま目を閉じ心の中で祈るように呟いた。

「(おねがい、叩いてよ土方さん…)」


END


 

 ひとりび 050314