土方が煙草で一服し沖田は布団の中でごろごろとしていた時だった。静かな空間に突如着信音が鳴り響いた。布団の横に携帯を置いていた沖田はすぐにそれに気付き携帯を手に取る。

「あ…」
「誰?」
「…」

沖田はサブディスプレイに表示されている着信相手の名を見て通話ボタンを押さず黙った。そしてちら、と土方の方を見る。土方はその沖田を不審そうに見た。

「…?誰だよ」
「や、ちょっと、出てきまさァ」
「ここじゃ出れねぇ相手なの」
「そーゆー訳じゃ…」

言いながらけれども沖田がのそりと起き上がると布団から出、何も着ていない体にシーツを纏わせて部屋を離れようとしたものだから土方は沖田の足首を掴む事でそれを止めた。転ぶことはしなかったけれどもあ、と小さな声を出しそのまま進めなくなった沖田の手から携帯をぶんどる。ちょっと返してくだせぇよ!叫ぶ沖田の声を無視して土方は通話ボタンを押した。

「あっ、ちょ、土方さん!」
『沖田君?』
「っ!」

土方は携帯から聞こえてきた聞き覚えのある声に顔を顰めさせた。すぐさま土方の頭に銀髪の男の顔が浮かんだ。会った事は数えるほどしかないけれども間違いない、銀時の、声だ。いつの間にケー番なんて教えてたんだコラと叱ろうとしてけれどもその前に沖田に携帯をひったくられる。沖田はすぐにそれを耳にあてた。

「もしもし旦那!」

そして元気よく愛らしい声でそう言ったものだから土方の眉間にもう一本、皺ができた。その上沖田が滅多に見せない笑顔でそのまま会話を続けだすものだから土方はとても、面白くなかった。
話題は最近人気の映画だとかドラマの話で全く健全なもので何しろ土方の前で話しているのだから(先ほど土方から離れようとしたけれども)後ろめたい事なんて何にもないのだろうけれども面白くないものは面白くない。
大体、ヤった次の日の朝にヤった相手のいる前で違う男と電話をするかと、土方は思い沖田の方を見た。けれども沖田に纏っていたシーツがずり落ちて露になっている白い肌が目に入り土方に、悪戯心が湧く。
土方は沖田に近づくと剥きだしになっていた太股に唇をあてそこを強く、吸った。

「やっ、!」
『ヤ?』
「あ、いや、…」

思わず喘ぎに似た声が出てしまい沖田は土方を睨む。しかし土方は悪びれもなく笑っていた。そしてそのまますぐに横にあったペニスをペロと舐められる。

「んぁっ」
『んぁ!?』
「いや、あの、」
『どうしたの、沖田君』
「や、す、すいやせん、旦那、あの、またあとで…」
「電話、切るなよ」

小声で、土方が言った。沖田は黙る。

「切ったら泣くまで犯す」
「……」
『どーしたの?沖田君。今いそがしいの?』
「や、だいじょぶ、で、ァ!さぁ…」

言ってる途中でまた、今度は唾液がたっぷりついた舌で舐められて体が震え声に嬌声が混じってしまった。そのままかぷ、とペニスを口内に入れられて沖田は唇を噛んでなんとか声を出すのを我慢する。しかし唇の端からどうしても声が漏れてしまった。

「あ、ア、…ぁ、…」
『…おきたくん?』
「っ、すいやせん!またかけなおしやす!!」

流石に耐えられないと思った沖田はそう言うと急いで電話を切った。そしてキッと土方を睨みつけてやる。けれども土方は意地悪そうな顔をしていて沖田はいやな予感がした。

「あーあ、切んなっつったろーが」
「……」
「泣くまで犯されたかったの?」
「あんた意地悪でぃ…」

思わず顔が歪む。だってこれからの自分の運命は、土方に言葉通り泣くまで(いや泣いても)犯されると決まっているのだから。こんな理不尽な事ってないと沖田は思う。沖田は瞳を伏せて黙っていた。

「仲、良いの?そいつと」

けれども不意に土方がそんな質問をしたものだから、沖田はちらと上を向き詰まりつつ返事を返す。

「え、…まぁ」
「ふ〜ん…。楽しそうだったな」
「だって旦那、優しいんでさァ」
「……」

実は土方は、本当は泣くまで犯す気はなかった。けれどもそう言ってふんわりと笑った沖田の表情があんまりにも可愛くて、他人の事を考えてそんな表情をする沖田にムカついて、気が変わった。乱暴に口付けしながら泣き晒せコノヤロウと、土方は思った。


END


昔「むきだし」と言う言葉に異様に萌えてた事を思い出した  

 もしもし 050921