俺の睡眠時間、何時間だと思ってんの?
ゆさゆさ乱暴に揺すられて無理矢理起こされて沖田は眠たい目を擦りながら思った。そのまま時計を見ると短い針は6と7の間をさしていて、沖田は思い出す。寝る前最後に確認したのが4時30分だったか。ふざけんな、沖田は思った。
約、2時間。
それが本日の沖田の睡眠時間だ。
大きな仕事が片付いて、せっかく昨晩は久しぶりにたっぷりと寝れるはずだったのに。
襲ってきた土方はしつこくて、なかなか沖田を解放してくれなかった。もういやだって何度も言って最後は涙を滲ませておねがいだからと、恥を捨てて沖田は哀願したのだけれども土方はとりあってくれなかった。思い出して沖田は不機嫌になる。
けれども土方は沖田が起きたのを確認すると自分はさっさと布団から出て仕度をし始めた。あぁ、本当に、むかつく。沖田はイライラを沈めるためにもう一度ぽすんと布団に横になった。けれどもすぐに土方に蹴られて諌められる。見上げると土方はもう隊服を着込んでいてスカーフをつけているところだった。

「早く用意しろ。行くぞ」
「……」

本当に、全然、納得がいかなかったけれども仕事は大切だ。沖田はとてもむかつきながら身を起こそうとした。あぁ俺ってえらい、なんて自分を褒めながら。

「うっ…」

しかし立ち上がろうとしたのだけれど、下半身に全く力が入らなかった。下半身の感覚が、ない。腰だけやけに痛くって、少しでも動かすと激痛が襲う。そりゃあれだけヤられれば、沖田は思いながらそれでも手をついて何とか立ち上がろうとした。しかしすぐに崩れ落ちてしまう。それを土方はただ見ていて、沖田が何度かそれを繰り返したあともしかして、言うとくっと馬鹿にしたように笑って続けた。

「立てないのか?」
「っ…」

悔しさに沖田の顔が歪む。まさか、呟くように沖田が言った。それに土方は面白そうに笑ってんじゃ早く立てよ、沖田の頭を足で軽く蹴りながら(なんてことすンだと沖田は思った)言う。

「分かってらィ」

腰の痛みを我慢して沖田は膝をついて、立ち上がろうと試みた。ふるふると手足を震わせながら懸命に頑張る沖田の姿は正直土方の欲をそそる。犯してやりたいけれどもあいにく今から仕事がある。何で朝からコイツ煽るようなことすんだろ、土方は思って沖田を蹴飛ばしてやった。折角膝が床から離れかけて立つことができかけていた沖田は蹴られてころんで布団からおさらばしかけていた体をまた布団につける事になる。打った腰が痛くて沖田はうぅ、少し声をあげながら土方を睨みつけた。

「(ちっくしょ…)」

どうしてこの人ってこんなに意地悪なんだろう、沖田は悔しさに唇を噛む。けれども偉そうに見下ろしてくる土方にあぁ、早く立たなきゃ。沖田は思った。


END

 

 てない 051103