沖田は寒く暗い廊下をパタパタと走っていた。

今日は一段と冷える夜だった。もう4月も幾日か過ぎたというのに、突き刺すような寒さに沖田はずっと寝れないでいた。暫く寒さに耐え眠気がくるのを待ったけれどもその内耐え切れなくなって、沖田は寒さを紛らわそうと土方の部屋へと向かっていたのだ。


ガラリと戸を開けて、自分は気配を消していたけれどもそれでもピクリとも反応しない土方にコイツ寝こみ襲われたら一溜まりもないかもと沖田は思う。今、自分にはそれが好都合なのは否定できないが。寒くて一人じゃ寝られないなんて言ったら笑われるに決まっている。しかし起きないで良かったと思う反面少し構って欲しかった事も否定できない沖田は唇を尖らせた。
そうしてから失礼しますと心の中で呟いて早急に布団の中に潜り込む。

「(ハァ…あったかい…)」

心の中で呟いて心地良さに息を吐いた。上を見ると土方の顔があって悔しいけれども少しかっこいいと思ってしまい愛しさを感じ堪らずにきゅ、とくっついてみる。当たった土方の足が温かくてそれに自分の足を絡めた。冷たかったのか土方がんん、と呻き少し焦ったが起きる気配はない。ホっと息を吐いてから沖田はもう少し土方に寄り添った。触れ合う肌から性欲とは違う、くっついていたいというだけの幼い感情が沸いてき土方の腕を引っ張ってきてそれに頭を乗せてみる。小さい時よくしてもらった腕枕のその感触は今も変わらずで幼い頃に戻ったような気がして沖田は目を閉じた。



「…うっ、」

それから何分経ったか。暖かな体温と心地良い感触に沖田に睡魔が襲い始めた頃、ぎゅ、と強く土方に抱き締められた。あんまりにも強く抱き締められたものだから沖田は少し痛くて顔を顰める。そして起きてしまったのかと焦ったけれども上から寝息が聞こえてきまだ寝ているのだと気付く。抱き締めてきたのはどうやら、無意識だったみたいで。

「(うわっ、やばい…)」

土方のこの無意識の行動は一気に沖田の欲を煽った。身体中にゾクゾクっとしたものが走り沖田は身を震わせた。そして沖田はその欲を制御できる事ができずハァと熱っぽい息を吐きながら土方の着物の合わせてあるところを開き太股に触れる。そのまま手をずらしていって下着越しにペニスに触れてしまえば欲を抑えきる事なんてできなくて。沖田は自分を抱き締めている土方の腕をそっととって布団の中から抜け出した。そして布団を剥いで土方の上にできるだけ体重をかけて跨る。

「……まだ起きないでやんの」

起こすつもりでやったそれはけれども土方を少し唸らせただけで終わった。朝の寝起きは良いくせにと沖田は思いそう言えば前も昼寝していた時、起こすのに苦労したのを思い出した。じゃあ、まあ勝手に失礼させて頂きますよと沖田は小さく呟き下着の上から土方のペニスをペロと舐めた。チュ、と強く吸えばカウパーが溢れだしてき沖田は満足気に笑う。そして下着を下ろし勃起し始めているソレを口の中に含んだ。

「ンッ、んむっ…」

一人でサカっているのが恥ずかしい気もしたが考えないようにしてただ土方の性欲を高めさせる。ひたすらペニスを舐めた。舌で撫でるように何度も亀頭を刺激してやる。唾液をたっぷりと含ませてそれを割れ目の奥の方まで擦り付けるようにつけた。

「あむ、ん…ンンっ」

ちゅくちゅくと濡れた音を響かせて感じるところばかりを責めてやった。ビクンッと土方の身体がはねる。続けて強く吸うと土方は射精をした。いつもより少し早いと失礼な事を思いつつ沖田は土方を見る。射精と同時に小さく声を上げた土方はけれどもまだ眠りの中で。

「まだ起きねぇの」

ぐい、と口の端から零れた精液を拭いながら呆れたように沖田が言った。

しかし構わずに次に沖田は下着を脱いで股を大きく開いた。自分のアナルを解すつもりなのだ。
自分では触った事もないそこに指をあててみる。くにくにと入り口を撫でてそれからツプと、少しナカに挿れてみた。土方のペニスを愛撫する事で欲情しきっていた身体はそれに悦びを感じビクビクッと震える。思ったより違和感がなくて沖田は安心した。土方がいつもしてくれるようにくる、と指を回してみたり壁を撫でてみたりすると驚くほどの快楽が背筋を走り堪らなくなる。けれども土方とは違う拙い指遣いが次第にもどかしくなり沖田は眉を寄せた。
チラと横を見ると勃起している土方のペニスが目に入りゾクゾクッとした。
アレを、早く、ナカにいれたい。
本能に忠実な欲望が沖田の中をいっぱいにした。くちゅ、とナカに入っている指を動かして沖田は考える。まだあまり解れていなかったが挿入できないほどではない。それにいつも無理に挿れてくる土方は寝ているのだから自分の好きな速度でペニスを挿れていけばいい、そう思って、沖田は土方のペニスを自分のアナルに充てた。
そして少しずつ、身体を下ろしていく。

「ふっ、アあっ!」

にゅるん、とペニスがナカに入り込んできた途端大きな声が出てしまった。それに流石に土方が起きてしまったらしく大きな声をあげた。

「うあっ!え!?なに、おまっ…!」

事態を把握できてないらしく珍しく慌てる土方を沖田は見下ろす。しかしすぐに冷静を取り戻し土方は挿れかけだったペニスを沖田の腰を掴んで抜かせた。沖田がやん、と声をあげて抵抗したが乱暴に土方はそれをした。アナルが名残惜しげにひくんと震えて沖田はもどかしさを感じる。

「コラ!!おまっ、何やってんだ!」
「………襲ってた?」
「聞くな!」
「じゃあ、襲ってます」
「ばか、よせ」
「イヤだ…」

グーッ、と無理に身体を引っぺがされて沖田はいやだ、と言い無理にくっつこうとした。強請るような甘い声を出し続きをせがむが土方は呆れたように溜息を吐きながら言った。

「今何時だと思ってんだよお前」
「0時52分。あ、53分になりやしたよ」
「誰も正確な時刻聞いてねぇんだよ!!寝る時間だろっつってんの!どけ!」
「………いやだ土方さん」

甘えるようにそう言ってもう一度土方の身体にひっつく。しかし抱き締めてくれなくて沖田は唇を尖らせた。そして離れろと冷たく言う土方に拗ねたように沖田は口を開く。

「元はと言えば土方さんが抱き締めてくるから悪いんですぜ…」
「ハァ!?っつーか何でお前俺の部屋にいるんだっつの部屋帰れ!」
「…いやだ」

意地でも離れないと、ギュウと強く土方を抱き締める。そして小さく呟いた。

「折角イかせてやったのに…土方さんだけイってずるい」
「別にイかせてくれなんて頼んでねーよ」
「おねがい、土方さん…一回だけ、ね?」

哀願するようにそう言って沖田は土方を見上げる。しかし土方は自分を冷たく見ていてきゅ、と胸が痛くなった。土方の着物を強く掴んで切なげに苦しげに沖田が言う。

「だってこんな中途半端で…ひどい」

そう言うと土方がそ、と勃起している沖田のペニスに触れてきた。ピクピクンッと待ちに待った刺激に身体が悦びを訴える。してくれるのか、と期待すれば土方がクッと馬鹿にしたように笑った。

「ふーん、勃ってんだ」
「…だって、」

詰るようにそう言われて沖田の顔が赤くなる。中途半端に刺激を止められた身体はこれ以上ないほど土方からの愛撫を待ち望んでいた。アナルだって早くペニスを挿れて欲しくて堪らなくてヒクヒクと収縮を繰り返している。唇を噛んで羞恥に耐えているとゆっくりとペニスを扱かれて身体が仰け反った。

「アァっ、!」

そのまま間もなく手の平全体で乱暴に、荒く、ペニスを刺激されて沖田は上擦った声をあげる。弾ける寸前だったそれはその刺激だけでイってしまえそうになり、けれどもイく寸前、ギュと土方に根元を強く握られてしまった。

「うっ…!」

欲望のはけ口をせき止められたその感覚に鋭い痛みとゾクゾクしたものが身体を走り沖田は震える。閉じていた瞳を恐る恐る開いていくと見えたのは自分のペニスを紐で括っている土方の、姿。

「やだ、何?なんで縛るんですかィ…」

それに焦る沖田に構わず土方は沖田の帯で沖田の手首も後ろ手に拘束した。嫌な予感が沖田の頭の中を過ぎりこく、と唾を飲み込む。

「勝手に部屋入ってきて勝手に俺に触った、仕置きな」
「っ…何それ!」

そう一言言ってどん、と沖田を布団から突き飛ばした後土方は布団の中に入った。そして沖田の方とは反対の方を向いて目を閉じる。自分の事を放っておいて寝ようとする土方に悔しさと悲しさの涙が滲んできてけれども腕を拘束されている為それを拭う事もできずにポタポタと零しながら沖田が叫んだ。

「意地悪!鬼!鬼畜!さいてい!」
「…………」
「土方さんなんてきらい!へんたい!」
「…………」
「馬鹿!サド!ショタコン!」
「……チッ、っるせぇ口だな」
「や!」

始めは無視していた土方も叫び続ける沖田に寝られないと起き上がる。それに沖田は構って貰えるかと喜ぶが土方が帯を手にしたものだから青褪めた。猿轡をされる、そう思って怯えながら後ずさる。

「やだ!し、静かにしてる…」

土方はじ、と無言のまま沖田を見つめた後沖田があんまりにも可哀想な顔をしていたせいか帯を置いてくれた。けれどもそのまままた布団に入って寝る土方に沖田はうるさく思われないよう一晩中声を押し殺して泣いた。



END


どうも似たようなネタばっかだと思うのですがどうぞ
取り合えず放置プレイみたいな感じで 続きは朝、ね!

うっかり続き アイスワイン  

 テュロス 050405